松毛川生態系ガイド
グラウンドワーク三島
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松毛川の歴史
 
     
松毛川まつげがわ灰塚川はいづかがわ)は自然の宝物

 三島市の南端に位置する「松毛川」(沼津市側は灰塚川と呼ぶ)は、かつては狩野川の一部でしたが、昭和初期の堤防工事により、三日月型の「止水域」になりました。このような旧河川敷が今も残っている地区は、全国的にも大変に珍しく、両岸のエノキ、ムクノキ、ケヤキなどの巨木が密植する「河畔林かはんりん」と水辺空間は、狩野川の原風景であり、伊豆半島、さらには静岡県の「自然の宝庫」と評価できる大切な環境資源といえます。

 松毛川には、全国的にも貴重な水辺自然環境が残り、多くの動植物が生息しています。川、河畔林、田畑、開けた空間など、動植物が生息しやすい自然環境が、バランス良く整っているので、漂鳥ひょうちょうや渡り鳥など多くの野鳥の休息の場になっています。魚類では、絶滅危惧種のメダカや、海と川とを行き来する回遊魚・トウヨシノボリが生息しており、狩野川を通して、11km下流にある河口と松毛川とがつながっていることが分かります。

 しかし現在、周辺にはゴミの放置や釣り具による鳥類被害、河畔林の倒木や枯死、水質悪化、堆積物による湛水たんすいなどの環境被害や農業被害が発生し、地域の宝物が傷つき始めています。

 そこで、NPO法人グラウンドワーク三島では、地元住民や隣接自治会、行政、専門家、そして、未来を担う子どもたちとの協働による新たな森づくりに取り組み、これまでに約1,600本の植林を進めてきました。今回、「松毛川千年の森トラスト運動」を開始し、地元住民による愛護組織「松毛三日月会」等とも協働した新たな森づくりや、親水事業、水辺自然環境の改善再生活動などの「千年の森づくり」に取り組んでまいります。

 皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
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